プロフィール
2008年より独学でレザークラフトをはじめ、現在では主にオーダー品を製作。 使っていただく楽しさや手にした喜びをお届けできるよう、心のこもったものづくりをモットーに、一目一目縫い上げる手縫いにこだわって製作しています。
多くの方にモノづくりを愉しんでいただくため、2018年よりレザークラフトワークショップを大阪・京都にて開催。
2021年には革好きが高じて「レザーソムリエBasic 」を取得。
藍染、絞り染めのこだわり
一般的に革を藍染することは多くありません。それは手間の問題だけではなく革染の技術が公開されていないことも理由の一つと考えます。
弱酸性である革をアルカリ性の染液で染めると革は固くなって使いづらくなります。工房でしっかりと染める工程と合わせて、染めた革に手間暇をかけ革として育てています。中にはうまく仕上がらない個体もあります。また、染の工程で動物が生前に持っていた傷やシワ等が表面に現れることで使いづらくなることもあります。
一筋縄でいかない革染ですが、そこが天然のものを扱う難しさでもあり面白さでもあると感じています。
さらに、絞り染めにも挑戦しています。嵐絞りでの水面にできるさざ波模様をイメージし、革でも同じように表現できないかと試行錯誤しながら染めています。
革を絞っていく作業はかなり体力を要し疲れますが、仕上がりを見る楽しさが作業の原動力となっています。
手縫いへのこだわり
現在の革製品においてはミシンで大量生産する方法が主流となっていますが、工房の革製品はすべて一針一針手縫いで仕上げています。
二本の針で縛りながら縫い上げるため綺麗なステッチを描くことができ、強度も高いとされています。万が一、糸が切れたり壊れても手縫いであれば細かい修理もできますので長くご使用して頂けます。
手縫いは手間や時間がかかるため量産には向いていませんが、より良いものづくりを行うため手縫いにこだわり制作しています。
使用時の注意
藍染を施した革には本来の風合いを損なわない程度にトップコートの処理を行っていますが、衣類やバッグ内等で強く擦る事で色移りする可能性があります。
また、使いはじめる前にオイルメンテナンスをしていただければ、革に油膜ができて汚れにくい状態に保つことができます。
革を美しく育てるためにひと手間かけてあげることをおすすめします。
さらに使っているなかで革の乾燥を感じたらメンテナンスの合図です。目安としては1シーズンに1回程度、革専用のオイルで保湿してあげてください。